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山を切り開き自らの手で育てたこだわりの茶葉 紅茶専門家の本格紅茶を味わえるカフェ

目次

 

 

岡山県北の紅茶農園&紅茶専門店「アーリーモーニング」

新見市の市街地から離れ、山道をぐるりと登った先に、紅茶専門カフェ「アーリーモーニング」はあります。ここでは自社の紅茶農園で茶葉を育て、自社工場で加工をした紅茶を楽しむことができます。

 

「アーリーモーニング」のある高台からは、山々と新見市街が望めます。風がよく通って鳥の声が響き、眼前には青々とした紅茶畑が茂る、とても気持ちの良い場所です。

 

 

​​こちらの紅茶畑は、何もない山を開墾してつくられたそうです。どうしてここで、しかも紅茶をつくろうと思ったのでしょうか。紅茶農家であり「アーリーモーニング」のオーナーでもある宮本英治さんにお話を伺いました。

紅茶と出会い、この場所と出会うまで 

 

 

― とても気持ちの良い場所ですね。なぜこの土地で紅茶をつくろうと思われたのでしょうか。

 

宮本さん:東向きの斜面に広がるこの土地は、朝日を浴びて、麓で生まれた雲海が霧になって紅茶農園を覆い尽くします。朝晩の寒暖差もあり、紅茶葉栽培に向いている場所。まるでダージリン*のような地形と気象条件でした。ここだから紅茶をつくろうと決めました。

 

ダージリン* :インド北東部、ヒマラヤ山脈の麓に広がる山岳地帯の名称。有数の高級紅茶の産地として知られ、「ウバ」「キーマン」と並んで世界3代紅茶のひとつ。)

 

 

 

― いつから紅茶にお詳しいのですか?

 

宮本さん:最初に紅茶に興味を持ったのは中学生の頃でした。紅茶っていろんな方面からアプローチできるんですよね。紅茶の国イギリスとか、女王陛下と紅茶、インドの灼熱の太陽のもとでつくられる紅茶や、歴史上では東インド会社や独立戦争の引き金になったボストンティーパーティー事件。歴史、文化、政治、飲料、自然…全てのことと結びついてくるのが紅茶だったんです。

 

それから教育委員会で社会教育主事などの仕事を経て、紅茶専門家として3年間全国行脚しました。自分も紅茶の勉強をしながら、いろんな方に紅茶の魅力を伝えていました。

 

紅茶の品種ごとの飲み方や、アフタヌーンティーの歴史など、紅茶の魅力を伝える中で、大事なポイントがありました。紅茶の品種のアッサム*というのは地名であって、「あの場所の気候や地形だからこういう紅茶ができる」というのが紅茶の世界。だから基本的に、紅茶というのは地域の名前がついた形で生産されているわけです。スリランカでもヌワラエリアといえば中央山脈の一番上にヌワラエリアという地域があってとか、キャンディ*というのは昔キャンディ王国があった場所だとか、色んな場所の名前が今でも使われていて。なので、場所によって紅茶の色や味が変わってくるというのも、紅茶の楽しみのひとつなんです。あと、なま物の緑茶と違って、紅茶は発酵させることで、その土地の空気と混ざりあい、その土地ならではのものになるんです。

 

アッサム*:インド北東部のブラマプトラ川の両岸に広がる平原の名。世界最大の紅茶産地。)
キャンディ*:スリランカ中部州の州都名。スリランカで最初に紅茶が生産された地。)

 

 

自分の手で紅茶をつくるに至ったきっかけ

 

宮本さん:そういったことを人に伝えているけど、畑でお茶をつくったこともないし、紅茶を精製したこともない中で、偉そうに紅茶の飲み方や特徴の話をしても、自分でもあんまり面白くなかったんです。伝えるけれど自分でつくったことがないというのはやっぱりだめだろう、いつかは自分の手で紅茶をつくりたいと思っていました。

 

そんな時に、背中を押されたのが、大好きな作家の玉村豊男*先生。先生ご自身も、野菜から始まりぶどう、ワインまでつくられていて。そんな先生が、ぶどうの木々をワイン畑と呼んでいて、本来ワイン畑という言い方はおかしいし、みんなから見るとぶどう畑ですが、自分の中ではそう見えると。紅茶も、茶畑ではなく紅茶畑と呼んだとき、ぐっとくるものがあったんです。誰かがインドでつくってくれているから、紅茶を楽しめているように、農業が大きな産業を下支えしていること、結局は農業へたどり着くことを思い知らされました。

 

玉村豊男*:日本のエッセイスト、画家。代表著作は「パリ 旅の雑学ノート」、「料理の四面体」など。ワイナリーの経営も手掛ける。)

 

そうして紅茶栽培に向いている場所を探して、23年前にこの土地と出会いました。

 

 

芽が出るまでの苦労の時間

 

― では、紅茶専門店「アーリーモーニング」の運営は、紅茶農園あってのことだったんですね。

 

宮本さん:もちろんもちろん。1998年にここ(新見市大佐)に移住して1年後、紅茶専門店「アーリーモーニング」を先に開業しました。紅茶農園を開いたのは6年後の2005年。紅茶は、野菜のように植えてすぐに収穫できるわけではない。何もないところから山を開墾して、木を植えるところから始めたとしても成木になるのに10年かかります。その間、水やりや草刈りをしないといけない、イノシシが穴を掘る、肥料もいる、病気になったらどうしよう、とリスクばかり。費用もかかるし、畑をつくっていくまでの6年間はとてもしんどかったです。その間は講演や教室を主体に活動していました。斜面の上り下りが大変で、当時から12kgほど痩せました。今は走って登れますよ。

 

紅茶の加工をする自社工場

 

スタートラインは「世界に通ずる紅茶」だった

 

宮本さん:紅茶をつくる上で、「地元で愛される紅茶・日本で愛される紅茶・世界に愛される紅茶」の3つの柱を軸に、理想の紅茶を追い求めてきました。普通は、地元→日本→世界の順番だと思われますが、僕の場合はまず「世界に愛される紅茶」がスタート地点でした。

 

なぜかというと、私たち日本人が飲むお茶は緑茶で、世界の人のほうが毎日紅茶を飲んでいるから。毎日飲んでいる人たちに認められる紅茶でなければ、堂々と「紅茶をつくっています」とは言えないのではないかと。そのためにまずは世界で評価を受けることが確実で、僕にとっての紅茶づくりの原点だったんです。


紅茶の代表的な会社である東インド会社*に「つくった紅茶を飲んでほしい」と、茶葉を送りました。すると最高ティーマスターのラリースさんより「あなたのつくる紅茶はとてもユニークだ」とのお言葉をいただき、2016年、ロンドンの
東インド会社の品評会に参加することに。


東インド会社*:
かつての貿易商社から形を変え、現在は世界各国から材料を取り寄せ製造した高級食材などを販売する会社。売上の8割を占めるのが紅茶。これまで日本の紅茶が商品になったことはなかった。)

 

東インド会社の各支店長、インドの紅茶バイヤー、英日友好協会会長など、とんでもない人が集まっていましたね。ラリースさんからは認めていただいてましたが「もし他の人に認められなかったら、紅茶づくりを辞めないといけないのでは」という不安や覚悟でいっぱいでした。

緊張の中、飲んでもらった紅茶は「ベリーナイス」と認められました。これは「世界に認められてすごい」という話ではなく「紅茶をつくっていることを認められた!」というのが僕の認識で、やっとここでスタート地点に立てたんです。

 

世界に認めてもらえた後、今度は日本、東京のキハチブランドの熊谷喜八先生にも認めていただき、全国展開するきっかけになりました。それがあって初めて、岡山や地元の方に飲んでいただくのが筋かなあと僕は思います。あくまで、僕の場合はですけどね(笑)

 

苺のフルーツティー。
香料不使用と思えない、香りと味の豊かさで、生の苺も入っていて贅沢な一杯。

 

日常のお茶として、気軽に楽しんで欲しい

 

― 「アーリーモーニング」では、どんな紅茶を楽しめますか?また、どんなことが体験できますか?

 

宮本さん:紅茶の定番は、春・夏・秋、季節ごとの味わいを楽しめるシーズンティーですね。5月のゴールデンウィークを過ぎた頃には、春摘みの紅茶ファーストフラッシュが飲めます。 

 

季節ごとの味わいを楽しめるシーズンティー

  • ◯ 春 ― ファーストフラッシュ「ヒマラヤの春の風」
    厳しい冬を乗り越え春に芽吹いた新芽でつくられた春の紅茶。鮮やかな紅色(べにいろ)とフラワリーな香りが特徴のクオリティーシーズンティー。
  • ◯ 夏 ― セカンドフラッシュ「夏の恵み、ここに極まれり」
    夏の輝く陽の光と雨の恵みを与えられたクオリティーシーズンティー。フルーティーな香りと琥珀色の水色(すいしょく)。深いコクのあるずっしりとした味わい。
  • ◯ 秋 ― オータムフラッシュ「眠りを前に、樹が生む秋の宝石」
    気温が下がり空気が乾燥する秋の季節につくられた紅茶。あっさりとした味わいの中で渋みが引き立つ。秋の香りを楽しむクオリティーシーズンティー。

 

スイーツは、自家製のケーキやスコーンなど。カレーやオムライスなどのお食事も自家製で提供しています。アフタヌーンティーセットは要予約です。

 

紅茶葉で煮た鶏肉が入ったオムライス / カレー

 

 

春夏はテラス席で景色を見ながら紅茶やお食事を楽しめます。秋冬は暖炉があるお部屋で。
イングリッシュガーデンをイメージしたお庭の探索もできます。ゴールデンウィークの頃は、緑や花も増えて綺麗ですよ。

 

 


あと、茶摘み体験を開催することもあります。だいたい5〜7月あたりですかね。(不定期開催。ホームページでお知らせ)

 

 

― こんなふうに紅茶を楽しんでほしいという想いがあれば教えてください。

 

宮本さん:日本でお茶というとほぼ緑茶のイメージですが、もっと日常的に紅茶を楽しんでほしいですね。イギリス人は1日に5回以上飲むように、日常の中に紅茶がある。紅茶を飲むことは決して特別なことでなく、手軽に楽しめるティーパックでも良いんです。うちでも販売していますから。

 

 

愛情がつまった紅茶と時間を味わえる「アーリーモーニング」

「アーリーモーニング」のお客さんは全国から訪れ、ここを目的地に来られる方やリピーターも多いそうです。お伺いしたのは平日でしたが、既にテラス席には、気持ちよさそうに紅茶と景色を楽しむ方々がいらっしゃいました。

 

テラス席で景色を見ながら、風を感じ、紅茶を飲む、その時間も一緒に味わう。そんな体験ができるのは、真っ直ぐに紅茶に没頭してきた宮本さんが手掛けたからこそ。手間暇と愛情をかけてつくりだした「アーリーモーニング」にぜひ行ってみてくださいと言いながらも、みんなにはつい秘密にしておきたくなるようなとっておきの場所です。

 

 

アーリーモーニング
・営業時間  10:00~17:00(土・日・祝日は18:00まで)
・定休日  月曜日・火曜日(祝日営業)
・駐車場  7台
・敷地内禁煙

 

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